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フレスコジクレー用紙体験モニター #05 (A3ノビプリント編) [機材・グッズ・ソフトウェア etc.]


前回の記事では、テストチャートをプリントしてみました。
A4サイズの用紙に自作チャートをプリントし、傾向をつかむのが目的でした。

以下、自分なりにまとめてみました。



パッケージを開封すると漂う独特の香りは、まさに漆喰そのもの。
推奨の用紙設定が、Ultra Smooth Fine Art Paper であることから
所謂ファインアート系に分類される用紙であるが、マットな質感ではなく、
しっとりとウエットな質感で、バライタとも違う独特の雰囲気を感じました。

色乗りは素晴らしく、Velvet Fine Art Paperよりも鮮やかに思えます。
ヴィヴィッドな色彩を求める作品出力には、選択肢に入れたい用紙です。
ポジフイルム愛好家にとっても、好ましい発色性ではないでしょうか。

表現できる階調は広く、トーン重視の作品にも適していると言えるでしょう。
なお、印刷直後は黒つぶれしたように見えた所も、乾燥させていくにつれ
徐々に表情が出てくるような感じがしました。

これは、黒が浮くというより、微妙なトーンが出てくるという印象を受けます。
(好みや捕らえ方に依るとは思いますが、これは個人的に歓迎)
ハイライト描写も素晴らしく、急に白飛びしてしまう心配もありませんでした。
リッチなトーンを活かしたモノクロ作品も、安心して出力できそうですね。

テクスチャーの違いは、見比べれば一目瞭然(だと私は思うの)ですが、
それぞれ別々に渡され、その違いにどれだけの人が分かるのかは疑問。
ちなみに、Type Rが rough、Type Sが smooth の意味らしいです。
Type R が立体描写向き、Type S が滑らかさを表現したいシーン向き
そんなところでしょうか。


さて、傾向をまとめたところで、実際にプリントしてみましょう。
カラーとモノクロの作品を一点ずつセレクトし、プリントしてみました。
用紙はいずれも Type R で、サイズはA3ノビです。
K7_20022_R.jpg
K7_20023_R.jpg

上の写真は、お気に入りの海岸で撮影した一枚。
下の写真は、渋谷で撮影したものです。
カラーとモノクロの違いはあれど、いずれもトーンの出方を大事にしたい写真です。

まず、上の写真ですが、夕焼けのトーンと釣り人のシルエットを重要視
しています。
手前の砂浜も黒つぶせず、打ち寄せる波の表情もイメージ通りに出力されました。
コントラストの高いシーンですが、むやみに黒つぶれせずに再現できたと思います。
高コントラストな写真でも、トーンを広く使えるのは、とても嬉しい限りです。

下の写真は、輝度差があり広いトーンを必要と判断した為、異なる露出で撮影した
複数枚の写真を合成しています。合成後に、粒状感・トーンバランスを整えました。
この写真のイメージは、ネガフイルムで撮影した思い出の一枚。
Type R のテクスチャーと粒状感が、マッチしてくれたのではないかと思います。


さて、記事が長くなってしまったので今回はここまでに致します。
次回は、プリントした後について記事にしたいと思います。

P.S.
出張中につき、予約投稿です。対応遅くなります。


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